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プロが語る「自分の作品」Vol.4 井川敢太(その3)

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こんにちは!

Shootest編集部専属ライターの藤田真奈です。

普段は「影」として活動しているプロカメラマンのみなさんの作品づくりへの思いを語っていただく連載『プロが語る「自分の作品」』。

今回は、前回に引き続き、大学生プロビデオグラファー敢太さんです。

カメラワークで引き込む

(敢太)カメラワークとして特にこだわったのが冒頭部分。映像を回転させたところです。4カットほど連続でぐるぐると回転させました。これも、見ている人に気持ちよく、テンポよく見てもらうために工夫したところです。

連続するシーンで、同じカメラワークを当てはめることによって、映像に統一感が出て、自然な映像を作り出すことができるんですよね。

アイテムで表現する

(敢太)これは、今回の映像作品づくりで初めての試みだったのですが、アイテムをたくさん取り入れました。この冒頭のシーンではスマートフォン。SNSを題材にしているということもあり、スマートフォンという小さな物に囚われている女性の様子を思い切り表現できたと思います。

ここではカメラ。カメラを取り入れたのには理由があって。僕自身、カメラに出会って人生が大きく変わりました。そんな風に、普段何気なく触れているものでも、自身の人生を大きく変えるきっかけとなることもあるんですよね。

『Where is Happiness』でも、この女性がカメラやお花など、色々な「もの」に触れて、価値観や世界の捉え方を変えていきます。

僕の作品ではこれまで、アイテムというものを使ってこなかったのですが、たくさんの方の映像作品を見ているうちに、アイテムも表現方法の1つだな、ということに気がついて。僕の中で、表現方法が1つ増えましたね。

すべてからの解放

(敢太)特にこだわったシーンが、この紙を破り、ばらまいているシーンです。スマートフォンやSNSから解放された女性の気持ちを、紙を破るという動作で表現しました。

すべてから解放された彼女は、自分らしさを取り戻し、自分が目指す未来を前向きに見つめていく女性に変わります。

次のシーンでは、紙が白い布に変わり、場所は屋上になっています。白い布が風になびいている様子は、自分らしさを取り戻した女性の心地よさを表現。ここでも白い布というアイテムを使い、シーンを完結させました。

自分の頭の中のイメージを心から表現できた作品ではないかと思っています。

最後に

1分少々という短い映像作品でしたが、このように制作者のこめた思いやこだわりを知ることで、感じ方は変わってきますよね。

敢太さんの他の作品をもっと見てみたい!という方はぜひこちらからご覧ください。

 

 

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