• HOME
  • ライフ
  • 人との関わりから事業を生み出し、育てる。合同会社こたつ安藤司さん、安藤佳織さん【素敵なクリエイターさんに会いに行こう!】vol.2

人との関わりから事業を生み出し、育てる。合同会社こたつ安藤司さん、安藤佳織さん【素敵なクリエイターさんに会いに行こう!】vol.2

パーソナリティ柴山あかねさんが素敵なクリエイターにインタビューする企画。
登場するのは、「合同会社こたつ」の安藤司さんと安藤佳織さんです。
前回に続き、お二人が経営する「合同会社こたつ」について、会社名に込められた想いや二人を支える成功体験をお聞きしました。

クリエイタープロフィール
安藤司さん

北海道出身。大学を卒業後、コーチングの世界へ。その後、独学で身に付けたデザインをもとにフリーランスのデザイナーとして活躍。佳織さんと結婚後、2018年に合同会社こたつを夫婦で設立。人との関係性を大切に育てながら、飲食店やシェア施設などの空間づくり、また場の運営などを展開している。
安藤佳織さん
作業療法士として経験を積んだ後、さまざまな職を経てセラピストとして独立。2018年に司さんと合同会社こたつを設立後は、「カフェMICHIKUSA」や「プライベートサロンlittle」をはじめ、“自分に戻れる”空間づくりを広めている。


共に手を取り合っていこう

柴山さん:「合同会社こたつ」について詳しく教えてください。「こたつ」にはどんな想いが込められているんですか?

司さん:「こたつ」の由来は「co(共に)-tatsu(立つ)」。共に手を取り合っていこうという想いから名付けました。
「こたつ」は、僕がフリーランスだった時の屋号なんです。もともとフリーランスだった二人が「どうせなら一緒にやろうよ」と会社を作ることになったのですが、「こたつ」という屋号を妻が気に入ってくれて、2018年に「合同会社こたつ」を設立しました。
「こたつ」の名前の由来には、僕の高校生時代の体験が大きく活かされています。定期テストの時、よく友人たちとテーブルを囲んで勉強を教え合っていたんですね。僕は英語が得意だったのですが、国語が得意な友人、数学が得意な友人がいて。それまで定期テストは個人戦のイメージが強かったけれど、「団体戦なんだ!」と発見したんです。その時の体験が心に強く残っていて、「合同会社こたつ」でも、大好きな人たちとテーブルを囲んで、みんなで手を取り合いながらチャレンジすることをとても大切にしています。
「合同会社こたつ」ではいろいろな事業を展開していますが、「カフェMICHIKUSA」も2階の菓子工房 morning kitchenも、プライベートサロン「little」も、シェアできる機能を備えています。

カフェの“一日店長”ではスパイスカレーを提供する人も

柴山さん:カフェやサロンを持ちたい人にそれぞれの場所を解放しているんですか?

司さん:そうです。「カフェMICHIKUSA」も一日店長としてお店を自由に使ってもらっています。実際に一日店長として、不定期でカレー屋さんを開いている方もいるんですよ。

佳織さん:スパイスカレーがすごくおいしいんです。ファンの方もいて、カレーを食べに毎回必ず訪れる常連のお客さんもいます。

司さん:そのほかにも、さまざまな企業さんたちといろいろな案件を担当しています。場所の有効活用ということで住宅系の会社さんとご一緒する機会も増えました。僕たちの「一緒に」というキーワードへの想いを理解してくれている方ばかりで、ありがたいです。
これからもパートナーシップを大切に、いろいろな人や企業とチャレンジすることを楽しめる会社に育てたいなと思っています。

20代は照れ臭かった「愛」が、今は仕事のこだわりに

柴山さん:人や企業とパートナーシップを組む時に、大事にしていることはありますか?

司さん:愛をもって相手と仕事ができるかどうかですね。
20代の頃は「愛」なんて恥ずかしくて言えなかったのですが、最近はまったくためらいなく言えます。全ての仕事は、結局愛に行き着くように思うんです。その仕事に愛があるのか。
妻にも「本当にその仕事のこと好きなの?やりたいの?」と問いかけたりします。

佳織さん:事業のことはどうしても頭だけで考えることがあって、そんな時に「愛」は自分の想いを確認してくれる言葉になっています。

柴山さん:お二人で事業についてよく話されるのですか?

司さん:そうですね。「合同会社こたつ」は今年で4期目なのですが、僕たちの中では3年を一つの節目としているのもあって、3期目が終わる時にはいつも以上によく議論しました。
毎年、シーズンコンセプトを作っていて、それが僕らの一年間の合言葉になっているんですが、合言葉から外れていないか、そのプロジェクトには愛があるのか、僕らがやる意味はあるのか、誰に届けたいのか。何度も何度も議論しながら、確認しあっています。

二人でゼロから作った結婚式が大きな成功体験

柴山さん:これまでで一番大変だったこと、やってよかったことはありますか?

司さん:これはもう、結婚式です。今までで一番ケンカしましたし、二人の大きな成功体験になっています。僕たち、一般的な結婚式に疑問を感じることがあって、ゼロから自分たちで作り上げたんです。
ゼロからって本当に大変で、会場探しから、ケータリング先、衣装、装飾、ブーケ、撮影、音楽、引き出物、それに加えて、特設サイトを作ったり、WEBショップを立ち上げて会費制の事前決済にしたりと、自分たちのやりたいことをこれでもかと詰め込んでいきました。でもやっぱり、ことあるごとに意見がぶつかって、たくさんケンカしました。
でも、一つ支えになっていたと思うのが、自分たちで決めた「雨の日でも二人ならきっと大丈夫」という結婚式のコンセプトでした。大変なことがあっても二人なら楽しめるはず。そういう夫婦でありたいという想いを込めていたのですが、結婚式の準備は雨を通り越して土砂降りだったんですよ(笑)
でも乗り越えられたことが二人の大きな成功体験として心に残っているんです。あの経験があるからいつも強い気持ちでいられるし、お互い信頼し合えていると思っています。どんなときでも、どんな土砂降りでも、二人ならきっと大丈夫、とそう信じ合えている。自分たちで作った結婚式は、いまの僕らのチャレンジを後押ししてくれている大きな経験となっています。


次回は11/24(水)公開予定です。「カフェMICHIKUSA」づくりの秘話から始まります。「一緒につくる」。この想いから広がる可能性を感じられる話が続きます。

【 Information 】

「いい夫婦にはいい文化がある」
11/22(いいふうふ)の日に、フリーペーパー「#1122」発行

司さんと佳織さんからのお知らせです。

11/22(いいふうふ)の日に、夫婦で活動されている方々のインタビューを1冊にまとめたフリーペーパー「#1122」を発行します。素敵な冊子に仕上がりつつあるそうです。

この数年はコロナの影響から、仕事や生活の在り方が大きく変化しました。あらためて人間関係や家族関係の問題、コミュニケーションにおける様々な課題が浮き彫りになりつつあります。そんな時代において、夫婦という最小単位の社会構成で、どんなことを大事にしたり、どんなルールを設けているのか。そして、そこにはどんな文化が醸成されているのか。夫婦にフォーカスを当てることで、夫婦関係だけでなく、社会における「関係性を築いていくヒント」が見つかる冊子になっているそうです。合同会社こたつが運営するカフェ、サロンにて配布されます。ぜひ手にとってみてください!
https://cotatsullc.com/

※本記事アップ時点での内容となります。法律や手続き方法、名称などは変更されている可能性があります。

神奈川県生まれ。コーヒースタンド、コンテンツ制作会社を経て、現在はクリエイターとしてロゴデザインやペットのイラストなどを手掛けながら、プランニング企業に週3日の正社員として勤務している。カフェのご飯を投稿したSNSも人気。

関連記事