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海と山が間近で撮れる!横須賀の絶景ロケーションスポットを巡ってみたvol.2 まるでラピュタ!?海上のファンタジー空間「猿島」を撮る

SHOOTESTクリエイターが横須賀市を訪れ、廣田さんと「1DAYロケーション・ハンティング」を敢行!実際に訪れて分かった絶景ビューや撮影のポイント、おすすめシーンなどについてお伝えします。
ランチなど、撮影の合間のお楽しみポイントなども盛りだくさん!横須賀市内の撮影スポットの魅力に迫ります。
Vol.2の舞台は「リアルラピュタ」と呼ばれる絶景ポイントで注目される「猿島」。3人のクリエイターがそれぞれの目線で切り取った猿島の魅力をお伝えします。

猿島公園とは?

「三笠ターミナル」から船で10分の「猿島公園」にやってきました!

東京湾で唯一の自然の無人島、「猿島」。かつては旧日本軍が建設した東京湾要塞に属する沿岸砲台で、東京湾内湾への敵艦船の侵入阻止、併せて横須賀鎮守府、横須賀海軍工廠の存在する横須賀・長浦両軍港の防衛を目的とした砲台が設置される「要塞の島」だった歴史をもちます。当時のままの姿で残された歴史遺産と、ありのままの自然が融合した独自の風景が、アニメ「天空の城ラピュタ」の世界観に似ていることから「リアルラピュタ」の島とも言われています。

360度を海に囲まれ、遠景に横須賀や横浜、遠く房総半島まで望めるロケーションは、観光客にも人気。バーベキューや夏季の磯遊びなど、アクティビティも充実しています。

対岸の風景と抜けの良さが魅力の「砂鉄の浜」


猿島桟橋につくと、バーベキュー用の機材やクーラーボックスを抱えた団体のお客さんたちがどんどん下船していきました。平日の午前中にもかかわらず、賑わっています。

船から降りて真っ先に向かったのは「砂鉄の浜」。島の西側に位置しており、海の向こうには横須賀や横浜の市街地が、また、目線をぐるりと南側へ転じれば、走水や観音崎までが見渡せます。

「砂鉄の浜はバーベキュー場にもなっているので、撮影するならバーベキューが始まるまでが勝負なんです」と廣田さん。島内はスペースの占有や、人の通行を止めての撮影は禁止されているため、他のお客さんとぶつからない動線の工夫が必須です。

クリエイターの3人もそれぞれロケハンをスタート。時折立ち止まってはレンズを覗きながら、思い思いにポイントを探っている様子。編集部スタッフもモデル役として参加します。

動画撮影が専門の小林さんは、遠景から近景への動きのある映像にトライしている様子。
小林さん:海の風景から砂浜の風景にとつなげてカメラを動かしたときに、途中に遮るものがないのがいいですね。海のキラキラ感と砂浜のキラキラ感が両方綺麗に撮れます。

一方、人物撮影が専門の伊藤さんは、光の位置を見ながら撮影場所を工夫しています。
伊藤さん:この砂浜でポートレート撮影をするなら、西に向かって、対岸にちょうど横須賀市街が見える画角で撮るとよさそうです。午前中だと被写体の右側から光が入るので、左半分に自然な影が入ります。

伊藤さん:ポートレート撮影は逆光で撮ることも多いのですが、今日みたいな晴れた日だと白飛びしてしまうかも。西に向いたこの画角だと、海の青さも引き立ちます。

伊藤さんの言葉に、スチール撮影が専門の田中さんも同意します。

田中さん:西向きのこの画角だと、対岸に街並みや、港に停泊中のフェリーが入るのもいいですね。横須賀っぽい。あのフェリーはいつも停まってるんですか?

廣田さん:あの東京九州フェリーは月曜だけ停泊しているんです。そのため月曜午前は狙い目ですね。対岸の左側は横須賀市街地ですが、右側は米海軍基地があり、どこかアメリカっぽい雰囲気があります。両者が同居している雰囲気も横須賀らしいかもしれません。

対岸の東側には、横浜の市街地やベイブリッジも見えます。

田中さん:東側まで海が開けてるので、夕方の撮影もいいかもしれませんね。背景の抜けや光の向きを気にせず、いろいろな画角で撮れるのは魅力です。

島内にはテイクアウトレストランも!

猿島唯一の飲食店「Oceans Kitchen」は、よこすか海軍カレーを始め、地元ならではの食材を使った料理やドリンクを楽しめるテイクアウトレストラン。
事前に相談すれば、お弁当の予約も可能です。電話またはメールで問い合わせができます。

▼Oceans Kitchenサイト
https://sarushima.jp/food/kitchen/

▼Oceans Kitchenお問い合わせ
https://www.tryangle-web.com/contact/

レンガと緑が交差する「リアルラピュタ」エリア

続いて一行は緑の中へ。木々が生い茂っていて、木漏れ日が気持ちいい遊歩道です。もともと山だったところを切り開いたため、堀の中を進むような独特の雰囲気があります。これまでも、ドキュメンタリードラマの舞台になったり、Webのショートムービーで使われたりといった撮影実績もうなずけます。
緑の中を進んでしばらくいくと、石垣と、レンガの壁面が現れました。

廣田さん:ここは旧日本軍の兵舎や弾薬庫だった場所です。終戦時まで実際に使われていたものです。

伊藤さん:赤茶色のレンガ、苔むした石垣など、背景のバリエーションが美しいですね。

小林さん:この雰囲気は独特ですね。とりあえず、ここに来たらいい絵が撮れる、という感じがします。

さらに歩いていくと、レンガのトンネルが見えてきました。

伊藤さん:ここも面白いですね。ゴツゴツした質感で、男前なかっこいい写真が撮れそうです。

田中さん:トンネルなので少し暗いんですが、その分フラットに光が当たるので、案外撮りやすいですね。トンネルのアーチを入れて引きで撮るのが面白いと思いますが、レンガの質感を生かして寄りで撮っても真っ暗にはなりません。

伊藤さん:トンネル内の照明も雰囲気ありますね。

田中さん:入り口方向に向けてレンズを構えると、被写体がシルエットになって謎めいた感じも出そうです。

小林さん:動画で撮影するなら、トンネルの入り口から出口までのプロセスが面白いですね。トンネルの中からレンガの質感を追っていって、出口へとつなげていくと、奥行きの感じられる動画が撮れそうです。

トンネルの出口は柔らかな木漏れ日に包まれ、どこか幻想的な雰囲気。ひとつのストーリーが生まれそうです。

田中さん:今回は人物中心に撮影していますが、自然系の化粧品など、ナチュラルさを重視したプロダクトとも相性が良さそうですね。SDGsに取り組む企業のコーポレートサイトのイメージカット的な使い方もできそうです。

森の中に点在するユニークな撮影ポイント

「オイモノ鼻広場」は島の東側にあり、観音崎をはじめ、横浜ベイエリアから遠くには房総半島までが一望できるビュースポットです。

少し小高い丘になっているので、緑と海を一緒に入れたり、

据え付けられている望遠鏡を使ってみたり。

階段を降りると、もう太平洋が目の前です。砂鉄の浜で見たのとは異なる海の表情に、思わず息を呑みます。

オイモノ鼻広場から少し行くと、伊藤さんが面白いものを見つけた様子。

伊藤さん:床面の丸い石の連なりが面白いですね。大砲が置いてあった跡かな。ちょっとここにしゃがんでもらっていいですか?

少し不思議でファンタジックなシーンが撮れそうです。

ぐるりと円形に石垣が組まれた空き地も、元は砲台のあった場所だそう。

小林さん:中心に被写体に立ってもらって、カメラがぐるっと一周まわるような動画が撮れますね。ミュージックビデオと相性が良さそうです。

かつて首都防衛の要衝だったという猿島。兵舎や砲台跡など、戦争の跡が確かに残りながらも、静かで穏やかな雰囲気を感じます。

廣田さん:戦争のために使われていた施設の周りに木々が育っているということは、それだけずっと平和が続いているということ。そんなところもジブリの世界観に似ていると言われる所以なんです。

1時間半ほどの島内ロケハンを終え、廣田さんに、猿島での撮影時に気をつけるべきことを改めて伺いました。

廣田さん:
猿島は小さな島です。道が狭くて途中に階段もあるので、手持ちできる少なめの機材で、スタッフ、キャストも含めて10人以内の小規模撮影におすすめです。また、ドローンの撮影は禁止になっていますのでご留意ください。

小さいながら海も山も建造物もあってさまざまな風景に恵まれていますので、小規模のチームで効率よく回れば、バリエーションに富んだ撮影ができると思います。

猿島公園の撮影情報まとめ

おすすめポイント

・海岸は遠景のバリエーションが豊富で抜けの良さが魅力
・兵舎跡やトンネルでは、レンガと緑のコントラストが印象的な「リアルラピュタ感」が体感できる
・緑豊かな遊歩道や広場。木漏れ日の柔らかな光が撮影向き

おすすめの撮影シチュエーション

・砂浜や海、緑をバックにした人物撮影
・緑とレンガ造りの建造物を生かして、ファンタジーの世界に迷い込んだような幻想的なシーン。平和を象徴するシーンにも
・木漏れ日の柔らかさを生かして、ナチュラル系のプロダクトやSDGsを意識したコーポレートサイトのイメージカット

おすすめの撮影時期

・観光客の少ない、平日の午前中がおすすめ
・観光シーズンの夏季は、撮影許可が下りないこともあるので注意

これまでの撮影実績

・NHK BS4K「歩くひと」
・読売テレビ「恋愛時代」
・Webのショートムービー

留意事項

・観光客が多いので、観光客の動線とぶつからない工夫が必要
・島内のスペース占有や人の通行を止めることはNG
・花火はNG(火気の持ち込みNG)
・大きな音を出す撮影はNG
・ドローンを使っての撮影はNG(市内公園共通)

問い合わせ方法

横須賀市内公共施設での商業撮影はすべて事前許可申請が必要。
指定管理者「パークコミュニティよこすか」構成団体の「株式会社トライアングル」へ、電話または問い合わせフォームから問い合わせ。
https://www.tryangle-web.com/contact/

問い合わせ時には、
①希望撮影日、時間
②場所(どのエリアで撮影したいか、できるだけ具体的に)
③撮影規模(使用する時間、スタッフ・役者の人数)
を伝えるとスムーズ。

猿島公園インフォメーション

住所:
〒238-0019 横須賀市猿島1

営業時間:
航路運航時間内
・3月1日~10月末 9:30~17:00
・11月1日~2月末 9:30~16:00
※撮影可能時間は平日

休日:
なし。※荒天時に欠航する場合があります。

入園料:
市内在住の場合:大人(15歳以上)250円、小・中学生130円
市外在住の場合:大人(15歳以上)500円、小・中学生250円

アクセス:
京急横須賀中央駅から徒歩15分、三笠桟橋から乗船10分

▼運行時刻表
https://sarushima.jp/information/

▼乗船料(往復)
一般乗船料:
市内在住の方:大人750円、小学生370円
市外在住の方:大人1,500円、小学生750円

オフィシャルサイト
https://sarushima.jp/

※情報はすべて記事公開日時点のものです。最新情報は公式サイト等でご確認ください。

※本記事アップ時点での内容となります。法律や手続き方法、名称などは変更されている可能性があります。

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