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ロックな生き方を求めてフリーランスへ。映像クリエイター高橋遼さんvol.1

クリエイターの仕事や生活に役立つ情報をお届けするSHOOTEST Journal。今活躍中のクリエイターをパーソナリティとして迎え、日頃仕事や私生活で感じる疑問や悩みを率直に語ります。
一人目のパーソナリティは、映像クリエイターの高橋 遼さん。企業プロモーション制作を中心に広く活躍されています。この記事では、高橋さんが映像クリエイターになった経緯や高橋さんの活動についてご紹介していきます。


とにかくダサくなりたくなかった大学時代

ーーまずは、高橋さんの経歴について教えてください。

国立大学の経済学部出身なんです。将来の展望があったわけではなく、単純に「ビジネスを学んでおけば就職できるだろう」という気持ちで入りました。実際に、地銀や県庁といった堅い仕事に就く人が多くて、そういうキャリアも安定していていいよな、と思ってたんですが、大学に入ってみるとなんか違うな、と。

一言で言うと、そんな風に安定した生き方を求める自分がダサく見えてきたんです。とはいえ、なにをしたらいいか分からない。そこで、その時興味をもっていたソーシャルアントレプレナーの会社でインターンをしました。大学2年の時です。

インターン先では、何もできないことに衝撃を受けました。全然通用しないじゃん自分、と(笑)。そんな挫折感を味わいつつ、ダサくならないためには何ができるんだろうと、いろいろなことをやりましたね。

ーー具体的には、どんなことをしていたんですか。

ひとつは、Web制作です。インターンをしていた会社からWebマガジンの編集の仕事を紹介してもらったのがきっかけです。その後、自分でWebサイトの制作を独学で学び、サイト制作のお仕事もいただくようになったんです。

もうひとつは、映画づくりです。ちょうどその頃、映画で地域を活性化していく流れがあちこちで起きていて。それを自分の地元でもやってみたいと思って、市役所に後援もらって地元で映画をつくりました。

そんなことをしているうちに、だんだん「クリエイティブな仕事をしたい」という気持ちが強くなっていきました。

就職しなくても、行けるんじゃないか?

ーー企業への就職は考えなかったんですか?

大学の仲間が普通に就職していく中で違うことをしたい、普通のサラリーマンにはなりたくないという……ちょっとロックな発想があったんです。学生時代のうちに、対価をいただくような仕事をいくつかいただいてたのもあって、「もしかして、このまま就職しなくても行けるんじゃないか?」と(笑)。対価をもらっていたといっても、月10万円ぐらいなんですけど、学生にとってはそれなりに大きい額ですから。

ーーとはいえ、企業に就職した場合の初任給と比べると、金額が違いますよね。そのあたり、不安はありませんでしたか。

当時、家賃が45,000円だったんです。月に10万円あれば、家賃はなんとか払える。あとはバイトも合わせれば全然行けるじゃん、と思ってました。その日暮らし的というか、長期的な視点はなかったんですよね。今思うと、甘いことを考えてたなと思いますけどね(笑)。

ARアプリの事業を友人と立ち上げる

ーー卒業後のお仕事のことをもう少し教えてください。

学生時代に映画づくりで知り合った仲間は、美大出身の人がたくさんいました。彼らは卒業後、広告や映像の世界に行きました。その一人がある日、「こんな面白い技術があるよ」と言ってAR(拡張現実)アプリを見せてくれました。画像(ARマーカー)にかざすと文字や映像が見える、そういうことができるんだよ、と。

その頃、Webサイト制作の仕事を請け負っていたので、これはプロモーションに使えそうだなと思いました。そこで、僕とその友人の2人で、大手代理店の本社でプレゼンしたんです。大きな会議室で、重役の人たちが居並ぶ中で内心びびってましたけども(笑)、その場でお仕事をいただくことができました。

その後、友人と、ARアプリ開発とプランニングの事業を始めました。

ーー
次回は6/14(月)公開予定です。「ロックな生き方をしたい」とフリーランスの道に飛び込んだ高橋さん。友人とARアプリ開発の事業を立ち上げ多忙な日々を送ることとなりますが、そこに新たな転機が訪れます。

※本記事アップ時点での内容となります。法律や手続き方法、名称などは変更されている可能性があります。

1988年生まれ。2011年に独立、最先端技術からアナログ技術を結ぶクリエイティブを提案。CM、MVなどの商業映像を始め、シネマティックな世界観での映像表現を追求。海外のフィルムフェスティバルでの受賞など、映像作家としても活動している。

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